巷で色々言われているクラウドソーシング。
なんの人脈も実績もなくても依頼主から手軽に仕事を受注できます。
しかし異常な価格破壊があるのもまた事実です。
今回はクラウドソーシングについて自分なりの考えを述べたいかと思います。
(自分は絵描きなので、あくまで受注者で絵の仕事をする立場での考えです)
クラウドソーシングの利用は最終的にやめるべき
クラウドソーシングは手軽に仕事を受注できますが、基本的に低価格の仕事しかないため、それだけで暮らしていくことはとてもできません。
仮に低価格で依頼が続けてきたとしてもそれを長い間続けて行くのは至難です。
ゆえにある段階で卒業したほうがいいと思います。
どれだけ低価格か
ココナラだと受注者がサービスの価格を提示しています。
価格はよくプロフィール画像(肩から上の顔だけのもの)などが500円という低価格で提供されています。
このプロフィール画像を作成するとなると、肩から上だけとは言え一時間で済むようなものではありません。どんな早く描いても二時間はかかります。調子のって手を入れだすともっとかかります^^;
まあ仮に二時間で描いたとしましょう。時給にすると250円です。
さらに実際は依頼主とイメージのすり合わせの時間や、取引するサービスによって報酬から20%手数料として引かれてしまいます。これを考えると時給100円を下回る可能性も十分あります。
500円というのは、あくまでココナラで設定できる最低価格です。人によっては、価値を高め3000円で提供してる人や、逆にさらに安くするため500円で2キャラ描くという人もいます。
クラウドソーシングの異常な低価格に対しての意見
ここではネット上での意見をまとめてみました。
・相場を知らないため安く価格で仕事を受ける人が増えると、その安い価格が一般的な価格となり仕事として成り立たなくなる危険性がある。
・クラウドソーシングをみると安い価格が蔓延しているので、参入する依頼者側も安い価格で発注できるものと思ってしまう。
・安い価格で提供しているものは、一般的にもっと高い価値があったりする。それが蔓延すると依頼者側も、「安い価格のクラウドソーシングで依頼しよう」となってしまう。
等がありました。
無名の絵師が実績を積むには有効
上で書いたことが事実なのは確かです。
しかし適正価格で取引が成立する絵師は、それまで積み上げてきた実績や画力、絵師としてのブランド力があります。
そういう絵師たちはそれだけの価値がある絵を、依頼者に提供できる能力があります。
けれども無名の絵師は、適正価格で仕事がもらえる水準に能力が達していません。それは画力だったり、ブランド力だったりします。
そもそも適正価格で仕事が受けられるなら喜んで受けています。
そういったプロ以下の人が実績作りや、実力をつけるためのキャリアアップの場としてクラウドソーシングを使うのは、ありじゃないかと思います。
もちろん低価格が当たり前な場で勝負するということですから、低価格高品質を求める理不尽な依頼主や、激安案件なのに何回もリテイクを提示する依頼主、描いたものに納得できないため料金を払わないイかれた依頼主等、発注者として質が悪いと言わざるを得ない依頼主と戦うことを覚悟しなければなりません。
しかしこうした質の悪い依頼主たちを知ることができるというのもメリットの一つと言えば一つです。
最大のメリットは実力がつけば、企業と直に取引できる機会があることです。
卒業
自分の実力が企業から仕事が受注できるように成る等、一定の水準に達したらクラウドソーシングから卒業したほうがいいと思います。
いつまでも低価格の依頼を受けていても自分の質を落とすだけですし、生活もできません。
次の段階に早いとこステップアップしたほうがいいと考えます。
最後に
私は絵描きなので、上記のことは絵描きとして語りましたが、たぶんライターさんとかプログラマーでも同じことが言えるんじゃないかと思います。
現状のクラウドソーシングは低レベルの案件が低レベルの受注者を呼び、低レベルの受注者が多いとさらに低レベルの案件が当たり前になるといった、負のスパイラルを加速させています。
運営側もこの現状に危機感をもっていて色々対策しているでしょうが、対策が間に合わなければクラウドソーシングはどんどん自滅していくでしょう。
どんなものでも使うのは自分自身です。クラウドソーシングも使うか使わないかは個人の自由ですが、使うなら有効に活用したほうがいいですね。