前回雲を描いて絵に味を出そう!! 雲の描き方の紹介 ~前編~ - ネオログにて、
空や雲の簡単な原理について紹介しましたので、今回は実際に描いて紹介したいと思います。
まず空からです。
空の描き方
資料を参考に鮮やかな青をベタ塗りします。
地平線のほうに行くにつれ空気の層が厚くなりますので、色を薄くして奥行きを表現してあげます。逆に上層は空気が薄くなるので、濃い目の色にしてあげるといいです。
この時空の色も前編で説明したように、空のガイドに沿うような感じで色をつけてあげるといいです。
最後にぼかしツールで各境界をなじませてあげます。
雲の形について
雲の形は全部がそうではありませんが、ふわふわした物体が集合していることを意識しましょう。
ただ底面は若干平たくなるので注意してください。(雲はある一定温度になると発生します。大気の層では層ごとに温度がある程度決まっているので、発生する位置もある程度一定になります。それゆえに雲の底面もある程度平たくなります。)
また自然物はランダム感を出してあげることが重要です。
以上を意識して描くと下の感じになります。
様々な大きさのものが規則性がなく配置されています。
逆にランダムでないものは↓の図のようなものを指します。
①同じ大きさのものが揃ってしまう。(イラストの種類によってこっちのほうがいい場合もあります)
②一定の規則で、大→中→小が並んでいる。
雲の遠近感について
前編でも描きましたが、雲にも遠近感があります。
近くのものは大きく、遠くのものになるにつれ小さくなっていきます。
雲の配置について
上記の遠近感に加え、全体的な雲の配置もランダムになることを意識しましょう。
例えば下図のように一直線に雲が並ぶと少し変な感じがしますよね。
なので雲の配置も下図のようランダムになるよう配置してあげるといいです。
また画面の奥に行くにつれ、空間が圧縮されるので、手前の雲に比べて奥の雲は間隔が狭くなっていきます。
上記のことは、その時の天候や絵の演出により必ずしもそうではないので、そこも覚えておくといいですね。
雲の輪郭を描いていく
資料を参考にマーカーのブラシでガシガシと塗っていきます。
相当荒いですが雲のあたりみたいなものです。描いていく過程で形はちゃんと成型します。
またマーカーでガシガシかくとランダムな形になりやすいです。(他のブラシでもOKです)
私は、その時の気分によりますが、夏雲など鮮やかな雲を描くときは影になる色から塗っていきます。(もちろん逆の白いところからでも大丈夫です!)
各雲の形を決めるとき、前編や上記で説明した地球の球体や遠近感を付けることを意識してください。
光が当たる場所を描く
雲の形が決まったら雲に光が当たる箇所を描いていきましょう。
雲も他の物を描く時と同じで、しっかり光源を定めてあげましょう。
光源が途中でわからなくなることを予防するため、画面の横などに別レイヤーで、自分なりに光源の方向を描いてあげるといいです。(雲を描くのに限らず、光源を設定して描いておくのは便利です)
雲は細かい氷の粒や水滴、チリなどが集合した物ですが、陰影の基本は地上にある物体と変わりません。
なので光の付け方も光の一番当たる面とそうではない面を意識して付けるといいです。
仕上げていく
上で塗った陰影の境界をぼかしてなじませてあげます。(これもイラストの種類に応じてぼかさなくていい場合もあります)
雲の底面など陰影が最も濃くなる場所を塗ってあげます。
仕上げる
今度は最も光の当たる箇所を白で塗りつつ、雲の全体の形を調整し、雲っぽく仕上げていきます。
まずマーカーで光がよく当たる部分を描きます。
描いたら光があたる部分と陰影で濃くなる部分の境界をぼかしていきます。
また全体のシルエットなども資料を見て調整します。
(全体に施すとこんな感じです)
地面からの反射を描く
上の写真画像で確認できるかと思いますが、雲が大地からの反射の影響で、底面がちょっと赤くなっているのが確認できるかと思います。
このように最後の仕上げとして、全体的な地面の色を雲の底面に薄く反映してあげるといいと思います。
(地面を砂漠と設定した場合です。黄色っぽい色を付けてあげます。)
荒技
邪道ではありますが、写真の雲を加工して使うのも十分ありかと思います。
今回はあくまで描くことのため説明は省きますが、作業を短縮する意味でも写真を使うことを視野に入れておいてもいいですね。
最後に
今回は雲の描き方についてご紹介しました。
雲の形や配置のランダム性については、木や流体など他の自然物でも言えます。(木には木の、流体には流体に対応したランダム性がありますが)
どんなことでも言えますが、資料を見ながらしっかりと雲を描いていきましょう。
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