皆様絵を描いているとデッサン力という言葉を耳にすることがあると思います。
絵を人に見せて「あんたの絵にはデッサン力が欠けている」なんて言われたりした人もいるんじゃないでしょうか?
私自身、デッサン力があるとは到底言えませんが、
今までデッサン力に辛酸をなめてきた経験から、今回はそのデッサン力は果たして必要か? の個人的な見解を述べたいかと思います。
デッサン力は無いよりはあったほうが良い
デッサン力が物の形状を正確に描写するための観察力と描写力とするならば、結論から言うとデッサン力はあったほうがいいです。デッサン力があれば精密な絵も描けますし、ディフォルメの利いた絵を描くことも思いのままです。
しかし「デッサン力は無いよりはあったほうが良い」と言うように必ずしも必要ではありません。
絵の上手さには色々ある
世の中の絵を見てみるとその用途に応じて様々なテイストの絵があります。
ゲーム、アニメ、映画、漫画、小説、絵画、広告、工業デザイン等々多種多様であり、そのそれぞれで求められる上手さが違います。
確かに映画のコンセプトアート等はかなりの「デッサン力」が必要かもしれません。
しかし広告等に載せる「いらすとや」みたいなイラストにはそこまで必要ないと感じます。
これが「デッサン力は無いよりはあったほうが良い」と言った理由です。
デッサン力には種類がある
しかし世の中ではデッサン力に種類があります。
仮に「私は漫画家になりたい」という方がいたとしましょう。
その方は大学の受験でデッサンを学びましたが、漫画を描いて編集者に見せたところ、
「君はデッサン力がないね」
と言われてしまいました。
大学受験でデッサンを学んだのにも関わらずです。
なぜこの編集者がこう言ったかというと、この編集者が言うデッサン力とは「漫画絵として見栄えのよさ」であり、大学受験で培ったデッサン力とは別物なのです(全部応用できないというわけではない)。
実際私の知人にも受験デッサンは上手いのに、イラストは小学校高学年レベルという人がいました。
絵が上手くなるには実戦で学ぶのが良い
知人の例のように受験デッサンをしたところで、「見て描くだけの受験デッサン」が上手くなるのが関の山で(頭のいい人はそこから様々な事を学びとり自分の絵に活かせるのでしょうが・・・)、
やはり絵(漫画としての絵、アニメとしての絵等)が上手くなるには実戦の中で、細かく色んなことを調べ、実戦の中でデッサン力を養っていくのが一番効率がいい気がします。
最後に
今回はデッサン力について個人的な考えを述べました。
正確に描写する意味でのデッサン力は無いよりはあるほうがいいけど、絵の種類ごとにデッサン力の意味は違うから気を付けようという事ですね。
一番危険なのはデッサン力を重要視しすぎて頭が硬くなってしまうことですね。